G-FLEX Story その10・・・起業の脇で

前回 とってもがっかりした話で終わったまましばらくアップしていなかったので、その後の経過をお話します。期待させといて、またがっかりで終わるのはちょっとなとか思って、実は一段落ついてから書こうと思ったのですが、一段落つくにはもう少し掛かりそうなので経過をそのまま報告します。

物件探しにおいて、僕の頭は東口の駅に近いところに集中していたのですが、申し込み審査中に他の申込者に決められてしまったと言うあまり類を見ない(他の不動産屋さんに話したところ、そんな事は普通しないと言ってました)形での対応をされた事で、すっかり諦めがついて完全に他に目を向けることができました。もし向こうの客がキャンセルしてきたと言ってきても僕はもうその物件には戻らなかったでしょう。

誰が悪いのか。
一番頭に来るのはオーナーです。僕の希望を初めOKだと言いながら、他の申し込みが来たらやっぱり無理だと言いだした上に、話し合い最中に他に決めてしまったのです。熊沢永代ビルって言うところですが、そのとなりの横浜プラザホテルのオーナーでもあります。そこはとんだ赤字らしくて、ホテルはもう売買対象に上がっているらしいです。まあ、もうじき潰れるかも知れません。
・・・いや、潰れろ。


所有会社が倒産すると、物件に入っているテナントは保証金などが帰ってくるか分からないらしいです。その物件が売られるのなら、次のオーナーは通常テナントをそのまま受け負う条件になるそうですが、倒産したら競売にかけられたりして、一銭も戻らずに退去という恐れすらあります。
よく考えたら入らなくて良かった、良かった。あと、それをまったくコントロールできていない仲介業者の不動産屋もダメです。
「仲介」- 接話し合うことの困難な両者の間に入って話をまとめること。また、その役。仲立ち。by Goo 辞書。とあります。西口不動産(今回の仲介不動産業者)はその意味を知らないのでしょうか?
まだちょっとムカついているので、名指しにしてやりました。これ見て文句言ってくるなら来やがれ!俺は嘘や間違ったこと何も言ってないぞ!

とまあ、人間誰しも自分に不都合な事が起こると、それを何とか良い方向に捉えようと努力したりするのですが、今となっては本当に良かったと思っています。つまりもっと良い物件があったのです。

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やはり 横浜は西口です。それも一番人通りが多く栄えているVIVREや東急ハンズがある方(高島屋の裏の方)が良いのです。しかし、その辺は以前調べてみて家賃的に全然合いませんでした。と言うか空いてません。かと言って天理ビル辺りはもっと高く、鶴屋町一丁目方面(北西口方面)では、小汚いビルが多く、英会話にとってはちょっと環境的に良くない感じです。東口も含めてあちこち当たっていると、PHSに一本の電話が入りました。
どこだか知らない(と言うか忘れてしまった)不動産屋からでした。

「以前お話してました6山京ビル、共益費込みで22万円になります」

との事でした。20万超えるとちょっと厳しいと話をしていて、そこは26万円だったのでボツとしていました。しかし22万となると話は別です。ちょっと奮発すれば、と言うか、その物件で月の売り上げが予想より10万円上がったら全くOKな訳です。
結局その電話があった不動産屋さんの前に大元締めの不動産屋から紹介を受けていた物件なので、そのことを話して、最初に紹介してくれた所に話しました。同じ条件を出してくれました。
駅から 歩いて4分。ちょっと離れてるかなと思いましたが、近辺を見渡すと人通りがとても多い。夜遅くまで栄えていて、治安も悪くない地域なので女性一人でも来れます。さらに子供連れのお母さんも何組か発見。子供英会話もOKです。周囲にはVIVRE、ハンズのほか、ビックカメラやヨドバシ、複数の有名ラーメン店や小さなブティック、エステ、シャレた雑貨屋さんなどや、遊びに関しては居酒屋やカラオケボックスにボーリング場と軒を並べています。そう言ったところに足を運ぶ人たちで、英会話が好きな人もいるはず。

そして何より部屋が広いです。18坪以上あって、前の東口の物件より6畳間ひとつ以上ある訳です。さらにビルがきれい。内装費を相当見ていましたが、壁や天井についてはそのまま使わないともったいないくらいです。
帰ってから部屋の図面を引っ張ってみたのですが、もしかして、大繁盛とかしちゃったら、テーブルや教室を増やしたいときがあったりして、そんな時に十分増やせるスペースがあるのです。

とまあ、またしても頭の中で妄想が先行しておりますが、まだ審査を通るかどうかすらわかりません。僕の場合、ほんとに制約が多くて、オーナーさんは超大型外資企業の資本が入っている会社との事で、審査は厳しいと言っていました。ちなみに今度の担当者は、かなりきちっとした人で、前みたいな変なことにはならないと思います。
この賃貸の審査が通っても、その後融資と言う最難関が待ち受けています。道はまだ遠いな。

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蛇足 ですが、最近は天気が良い日は例のポスティングのアルバイトをやっています。やりながらもしサラリーマン時代の知ってる人とかに会ったらいやだな、メチャメチャ格好悪い、とかも思いますが、一番いいと思える事は何と言っても歩く事です。
最近は慣れてきて、1000枚配るのに3時間ほどですが、歩きっぱなしです。(さらに配る場所までも歩くし、終わってから桜木町から横浜までも歩きます)。
一体1日何歩くらい歩いているのだろうと思って、試しに親父の万歩計を借りて今日付けてみました。一日と言うか、家からバイトをして横浜で買い物をして、帰ってくるまでです。
何歩だったと思います?一般的には確か、健康のため、1日3000歩は歩きましょうって聞いた事があります。

見てビックリ。何と[21,575歩]でした。そのお陰か、スタミナもついた様で、今日水泳に行って1kmノンストップで泳ぎきりました。お酒を止めたのも大きいでしょう。体重も2キロほど絞れ、体脂肪率も3%減。たった1ヶ月でこうも違うのかと思って、健康オタクになりそうです。

またしても アップするのに随分と時間が掛かりましたが、実は書くべき内容と言うか、それほど進展が無かったのです。
その間、物件の申し込みのための資料や手続き、さらに融資の申し込みのための開業計画や資料、書類作りとバイトに没頭しておりました。
前回お話した、健康と生活費、さらに自分の店の宣伝のビラも将来一緒に配ろうと言う一石三鳥のバイトである「ポスティング」のお話を少しだけします。
ポスティング で僕が周った地域は、主に関内周辺です。印刷屋さんが、直接雇っていて、自社のチラシを配らせるのです。そのお店が桜木町なので、だいたいその辺の地域を配ります。僕は昔から横浜界隈の事を良く知っている積りでしたが、全く足を踏み入れていない所に、またク僕の知らない世界があったのです。

ポスティングでは集合住宅、つまりマンションなどのビルが何と言ってもオイシいです。何処にどう配っても、1件4円。ならば一度に2,30件固まってポストが並んでいる方が良いに決まっています。渡された地図を見ると、だいたい大きな建物が密集している地域がわかります。

「うわ、この辺、すっげーオイシイじゃん!」

その日周る場所を地図で確認すると、大きな建物が沢山あるようでした。しかし、駅からは少し離れています。マンションの密集地域だろうと思いました。どこから配っても構わないので、まずは美味しそうな地域に直行しました。

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しかしその辺りに着いて、僕はちょっと目を疑いました。
確かに沢山の高いビル(と言うかマンションっぽい建物)が並んでいますが、まず、どれもがとても古く、そして何より不思議なのは、この平日の昼間に、大勢の人たちが道 にあふれている事でした。


そのほとんどがまだ昼前なのに「酒」を飲んでいるのでした。道端に座り込んでいる人達もいます。その界隈に近づくにつれ妙な空気が流れていました。飲み屋もほとんど開 いています。スナックからも大声でカラオケを歌っている声が聞こえています。
もう一度言いますが、まだ午前11時です。ほとんどの人が5,60歳以上でか なり汚い格好をしています。
そう、そこはマンション郡ではなく、簡易宿泊所の密集地帯だったのです。ドヤ街とでも言いましょうか。ガラスが割れていて、もうゴーストビルと化してしまった建物もあります。 7,8階立てのマンション風の簡易宿泊施設がざっと30棟は固まっているのです。1泊2000円程度でテレビや布団など全て揃っています。駅から離れると割に新しい建物もありましたし 建設中のものもありました。
人々は天気のいい中、皆旨そうに酒を飲み、酔っ払って結構楽しそうでした。道端やオープンカフェ風(?)になっている居酒屋とかで談笑しているのです。建物の横には「小便禁止」と言う貼り紙があちこちに貼ってあります。
こんな地域がこんなに身近にあるとは知りませんでした。

まあ、当たり前なのですが、残念だったのは、その沢山の簡易宿泊所には、入り口にたった1つのポストしかなかったのです。ポスティングとしてはとても効率が悪いです。それでも黙々と配る中、突然、長い行列に出くわしました。若者も並んでいます。ざっと200人くらいはいたでしょう。
(何だろう?)そう思って列の先へ行ってみると、小さな公園の様な広場に出ました。そこでは、大きな鍋がいくつか並んでいます。
そう、つまりどうやらそれは食事の配給のようでした。災害地などでのそれは、テレビでは見たことがある気がしますが、この様な形で目の前で現物にひょんな拍子に出くわすと、何ともやりきれな い気持ちになります。僕はその人たちをある意味蔑んだ目で見てしまいました。
しかし並んでいる人達には、普通で(当たり前)日常の一こまに過ぎないのです。談笑しながら楽しそうな顔。そんな余裕があるなら他人に頼らず働け、とか後で考えたり。。。複雑。

*

あと、さなぎの食堂と言う看板が目に入りました。看板にはNPO法人と書いてあります。さなぎに込められた想いは、(何時か孵化して蝶の様に羽ばたいて欲しい)と言うことでしょうか。
なんと昼食はすべて300円とありました。(丁度腹減ったし、せっかくだから、試しにここで食べてみるか)と思い、入ってみました。
もちろんあまり綺麗ではありません。壁一面に子供のクレヨンで書いた絵がいっぱい壁に貼ってあって、広さは立ち食いそば屋の倍くらい より広かったです。30席くらいでしょうか。
そこでは、結構いろいろなメニューがあり、なんと「うな丼」も300円だったのです。
そこで300円のうな丼を頼んでみました。お客さんはみな男性ばかりで、黙々と食べています。他の客を見るとどうやらお金を払っているのではなく、何かの券みた いなものを出していました。

奥のほうで「チ―ン」とレンジの音がして、しばらくすると300円のうな丼が出てきました。見た目は確かにうな丼です。しかし、食べてみると・・・。
あまり詳しい表現は出来ませんが、あの、全部食べることは出来ませんでした。

残してごめんなさい、と思いながら店を出て、先へ進むと、妙な汚いおじさんに話しかけられたりもしました。

「十万くらいあんのけぇ?」信号待ちの時そういきなり話し掛けてきました。
意味不明な質問。
「は?」
「いや、何この地図?」
「あの、チラシをポストに入れているんです。」

「ああ、そう。金になるの?」
「いや、まあ1000枚で4000円です」
「俺も使ってもらっちゃおうかな」でへへって感じで笑います。
「え?僕は使う側の人間じゃないですから何とも・・・」
「お兄ちゃん、大学でてんのけぇ?」
「はい、一応・・・」
「そうよのぉ。これは頭良くなきゃできねえよねぇ」
「いや、そんな事はないと思いますが・・・」
そんな会話をして、アホくさいので信号が青になると同時に足早に逃げました。

その11 銀行恐るべしへ