その5・・・別の案

Aさん に事の成り行きを話しました。何か良い方法はないかと。残るはHさんの提案してくれた「どこかのお店の空き時間を使わせてもらう」方法でした。これなら初期投資はほとんどいりません。
そんな中で前に秋葉原のE-town(英会話喫茶)で1日コースをやった時に目を付けた喫茶店を思い出しました。そこはなんと390円のランチを出していて、付近を探索していて驚いていってみたのです
やはり、ちょっと汚く、全然お客さんはいませんでした。
創業を目指す前に、僕はEnglish G Circleと言う英会話クラブの様なものを運営していて、英会話1日コースの昼食と夜の宴会を安く抑えるためにいろいろなお店に行って、オーナーと相談していました。そしてそこのオーナーと話をした事を思い出しました。
そのお店は昼はランチ、夜は8時からカラオケバーとして営業しているそうです。午後3時から8時までは使ってないそうです。その話を思い出して、その空き時間を英会話サロンとして使う事はできないだろうか、と思いました。
「秋葉原だったら、今までの先生もお客さんも呼び戻せる!」 Aさんはハッとした様に言いました。 「でもちょっと汚いから内装は変えないとな」
「入り口がちょっと暗いから、目立つネオンサインなんか付けるといいかも」

その日僕等は一つの解決方法を見つけた気がして、満足して帰途につきました。

*

さらに、今日僕は、ほんの少しだけの可能性を信じて1日横浜駅近辺の店をくまなく調べ上げる事にしました。もしかすると、秋葉原のカラオケバーのような店が近くに存在するかもしれないと期待したのです。条件は、平日6人掛けの席が二つ以上18時から21時に占拠でき、土曜か日曜には1日コース、またパーティーも出来る広さ、駅から歩いて5分以内、&最低限きれいと言う事です。

もう30年以上横浜駅に来ているけれども、周囲を1日調べ上げた事はなかったです。特にここ最近の横浜駅は、みなとみらい線が開通するのに合わせるように、南北の東西通路が出来て、どんどん開発が進んでいてますます複雑になっています。横浜駅にはなんと6路線が入っているのです。慣れ親しんでいるはずの僕でも新しい発見(小)はいっぱいありました。

まずは 利用した事のないJR改札の北通路の東口(すみません、名前は忘れました。多分北東口)より出てみました。こっち方面は多分10年ぶりです。どうやら10年経っても相変わらず大して栄えていません。ただ、人通りは心なしか多かったかな。こんな地域にさびれた喫茶店なんてあったら絶好の獲物です。キョロっきょろしました。

平日だと言うのに、線路沿いにはシャッターの閉まった店が多かったです。あとビルの多くは古い。国道側もコンビニやいわゆるオフィス系ビルがほとんど。昔、この辺に代ゼミがあったと思ったのですが、別の方へ引っ越したみたいです。

マンションみたいなのも幾つかあって、ここなら家賃は事務所よりずっと安いだろうなとは思いましたが、人んちみたいな所(マンションの一室)へはなんか秘密クラブみたいで来にくいだろうなぁと思いました。
その昔(二十歳くらいだったか)、海でナンパした(友達が声をかけた)女の子たちがなんとオカマ軍団(つまり男たち)で、マックかどこかで話してまあ面白かったのですが私は結構ストレートな和田あきこタイプ。この子はおとなしい感じで、加藤ゆりあタイプ。そんなんやって、水着で話していたら、その内の一人が僕にくれた名刺をくれて、「遊びに来てね!」と言われて見てみると、
「○○マンション202号室 小雪」と書かれていた事を思い出しました。
お店はマンションの一室の様です。間違いなく秘密クラブ(?)。つまりマンションの一室に集まる英会話秘密クラブ、になりそうな気がしました。

そこらでは結局大した収穫も無かったのですが、まあ、生ビール中250円(枝豆付き)の店を発見したのと、あとライブが出来るバーみたいな所が目にとまりました。
駅からは歩いて3分で、中に入ってないので正確には分からないですが、雰囲気は悪く無さそうな店が、パーティーで1時間2000円で貸しきれると発見。名前はオアシスだったか。将来的にはこんな風な店でオーナーなんかやったりして、気が向いたら歌ったりってのは僕の一つの夢です。

*

次は そのまま北の東西通路を抜けて、西口方面に行きました。鶴屋町と言う、More’sの先に行った方面です。 ここら辺は繁華街ですが、昔からある店がいっぱいあって、かなり雑多な感じです。また横浜駅近辺には少ない風俗店もちょっとあったり、古くから横浜で遊んできた人(オジさん)は、だいたいこっちの方に連れて行ってくれました。ただ、今はちょっと前みたいにキャバレーみたいな店とかも無くなってしまい、カラオケボックスやらフランチャイズのお店が軒を並べていて、きっと横浜のお父さん達は寂しい思いをしている事でしょう。
こちらの方面は、駅から近い繁華街の割に家賃が安いみたいです。それもちょっと横へ行くと、突然人どおりの少ない、寂しい所になるからでしょうか。あ、いや、多分全体的に古いビルが多く、周囲があまりきれいな感じではないからでしょう。
そのまま国道を超えたちょっと奥の方(5分超圏)にまで行ってみました。もしかしたら、思わぬ出会い(物件とのね)が転がっているかも知れないのです。

 

待っていたのはラブホテル街でした。(こんな所にこんなにたくさんラブホテルがあったのか!)ちょっと驚きました。渋谷にはなんであんなにラブホがあって、横浜は少ないんだ、と思っていました。浜ボウルの裏のホテル街もカラオケなどどんどん違う業態に変わっていました。 それにしても、こんな所に。。。料金はそれ程安くない様でした。

まあ、それはともかく、その時思ったのは、「このラブホテルの部屋、ほぼ全部今あいてるんだろうなあ。もったいない」と言う事です。
その時はまあ昼前だったので当たり前ですが、多分夜の10時以降でないとほとんどの部屋は空いているでしょう。
もったいない。
僕が欲しい時間帯は、午後6時から9時です。皆さんが会社を終わってからちょっと英会話って感じで寄る時間帯なのです。正にその時間、このホテルたちの部屋は誰にも使われず、無駄に時間を過ごしている訳です。もったいない。
その空間を有効に利用できないものだろうか?物理的に何も問題ないじゃないか?しばらく自問自答しました。

。。。あり得ない。

どう考えても、英会話を勉強しにラブホの一室に来る人なんていないでしょう。すっごく怪しい。万が一そんな生徒がいたとしても、多分講師の方が変な気を起こしてしまうに違いありません。
僕は足早にホテル街を去りました。

段々横浜で中心地の方面、三越や天理ビルなんかの地域に来ました。
正直、ここいらは見るだけ無駄な事は分かっています。家賃もボロ高くて、完璧オフィスとか名店街で、そんな地域で無駄にさびれた喫茶店がある筈もありません。

しかし、来た甲斐があった!なんと、新たな「ふれあい掲示板」(ここでの名前はまちの広告板だった)があったのです。(僕は1年前、英会話合宿を宣伝する為に、このリアル無料掲示板を探しまくっていたのです)。Fカレッジの横に。その無料掲示板です。

収穫はまあ、そんなもので、そこから高島屋方面に向かって行く途中、そろそろ昼飯って感じで「吉村家」(横浜ラーメンの元祖、超有名店。一時期は毎週食べに行っていた)に行きましたが、相変わらず超混み行列だったので、儀弟のうまいと行っていた「むつみや」にて初めてラーメンを食べました。あの辺(と言うか横浜駅周辺)は昔全く目立ったラーメン屋が無かったのに、ここ数年で突如美味しいラーメン屋さんが増えました。僕は一人で外食する場合、8割方ラーメンです。(そのせいでしょうか。高血圧です。)

*

その後僕は候補の喫茶店を二つ見付けました。
一つは天理ビルの先、高速の下をくぐって橋を渡ったところの地下の純粋な感じの喫茶店「カフェyou」。もう一つは浜ボール(現在はイアス)の1階にいくつかの店が入っている中で、飲み屋でない数少ない普通の喫茶店「サンエコー」。
特に橋を渡った所の地下の店「カフェyou」は、どう見てもはやっておらず、しかしこぎれいで、広さもパーティーをやるにも十分。駅からも、地下街を通って一番最後の出口からでたらすぐなのです。
地下街を歩いて来るなら、いろいろな店があって、信号もなく、飽きずに歩いて来れると思います。徒歩5分です。

その後 カラオケボックスなどもチェックしました。Hさんのご提案で、最近カラオケボックスが不調なので、その空き部屋を利用して昔の「歌声喫茶」的に歌で英語の勉強をしてみてはどうか、というメールに返答しかねていました。{歌声喫茶」って。。。
たしかにカラオケボックスは夜9時以降がメインで、その前は平日は空き部屋はあるようです。
しかし、歌声喫茶 - ご存知無い方が多いと思うので、簡単に説明します。昔(今から50年以上前だと思います)流行った喫茶店の種類で、みんなで唄を歌う事が目的で来ます。ロシア民謡などを歌ったと僕の母は言ってました - の文化を僕等は知る由もなく、かなーり抵抗感があって(知ってるもの同志ならともかく、初めては)、誰も来ない気がしました。何とか喫茶って言う文化はこの辺から始まったのでしょうか。

それ以前に横浜駅近辺のカラオケは、そんなヒマではないらしいです。金土は早くからいっぱいだし、平日でも7時くらいからは十分入ってるらしいです。(ってか想像ですけど)。 歌声喫茶的に英語をやるのは、イベントとしてはいいかも知れませんが、毎日は無理な気がします。(やってないから分かりませんが)。レッスンに至っては他の部屋で歌って盛りあがっている中、不可能です。

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あと何気にちょっと目を引いたのは、子供(幼児)向け英会話教室です。幼稚園とかではありません。
とにかく子供向けなので早く終わるのです。17時とか。これはお母さんが一緒なので、夕ご飯の仕度とかあるでしょうから、そんな時間までな訳です。そしてそこは一応教室。教育施設です。

(もしかして、これ行けるんじゃないの!?)

心密かに思いました。僕の要望は18時から21時です。絶対部屋は空いている。
そんな子供の教育施設が横浜駅西口近辺に3つもあって驚きました。だって、横浜までわざわざ子供連れて来るってのが驚き。近くに住宅地なんてありませんから。
5時に子供たちが帰ったあとなら、外人が来て何しようが問題ないじゃないと思いました。部屋に置いてあるぞうさんのすべり台がちょっと気になるかも知れませんが、その辺はなんとかパーティションとかで遮って、それなりの空間を作り出すのはそれほど難しくないと。チェック。

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その後 あっちゃらこっちゃらで「ああ、この店懐かしい」とか思いながら歩き回りました。
疲れたので、今が旬の英会話喫茶ならぬマンガ喫茶へ。15分105円でドリンクフリー。インターネット&眠ったり。これ、もし俺が営業マンだったら絶対利用する。
その横浜駅からすぐのマンガ喫茶は、道端に入り口がある地下で、まるでお化け屋敷の入り口の様に真っ黒な壁でした。これはすっげー怪しいんじゃね。そう僕は思いましたが、わりと自然に入れました。
これは「マンガ喫茶」なるものが、世に認知されていてどう言うものか分かっているから(以前にも入った事あるし)です。多分そうでなかったら入りませんでした。その時、それ程「初めて入る」と言う行為にハードルが多いのだと実感しました。
よく言われます。「英会話喫茶って聞いた事あるけど、怪しいから行けない」「一人じゃ無理」

そうか。こう言う事だったのか。

そうすると入りやすさがいかに大切か。英会話喫茶E-townでも聞きました。ビルの前まで来て帰ってしまう人、エレベーターで8階まで来たのに、覗いて目が会うと逃げた人達。

そうか。そう言う事だったのか。

見れば、駅の付近のお店はみんな中が見えるようにガラス張り。昔怪しいなと思っていたビブレの地下の真っ黒な壁の中の喫茶店ハイチも、ついに観念したか、オープンカフェみたいに改装していてビックリ。世の中政治でもなんでも透明が流行っている様子。
マンガ喫茶で45分時間潰しました。コーヒーとコーラ飲んで、インターネットでちょいと調べものして、10分横になって(和室の個室だった)315円。すげえコストパフォーマンス。まあ、昼だったから良い部屋だったけど、夜は激混みなのでしょうね。

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そんなこんな で、横浜駅周囲をくまなく周ったつもりですが、予想通りこれと言う物件はなく、特に事前にインターネットで調べたデパートの中に入っているようなメジャーな喫茶店は、常に人が入っているし、婦人服売り場の脇にあるようなお店はデパート閉店と共にしまる(8時とか)し、そもそもチェーン店が多い。雇われ店長の一存で店の中で他の会社の営業活動は当然無理でしょう。そう言えば、あとで数えたら、横浜駅近辺にスターバックスが5店もありました。
結局夕方5時頃家に戻る事にして、その場では一つも交渉に踏み切ることはありませんでしたが、帰ってから各チェックをした店の電話番号を調べて電話してみました。今日の結論とでも言いましょうか。

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まず「にっけん」と言う子供教育教室。とりあえず、English G Circleと言うサークルで、英会話の勉強をする場所を探していると言う事にしました。これは、あえなく撃沈。
17時以降は営業が無いんですよね?と言う僕の質問に対して、「ありません」とキッパリ。ではその後場所を使わせて頂けないでしょうか?の質問にも、「そのような事は出来ません」とキッパリ。 会社のシステムで、その時間以降はセキュリティがなんちゃらかんちゃらと、まあとにかく無理ですの一点張りでした。別にいいんだよ、大して期待してなかったし。。。

その後レンタルホールやら貸し室も見つけたものを当たってみましたが、価格が高すぎ。カラオケボックスは電話する気も起きず、いよいよ喫茶店です。チェックできたのは、この所狭しと店が並ぶ横浜駅近辺でたったの2件。
天理ビルの先の橋を渡った所の地下のお店と浜ボールの1階にあったところ。
地図で調べて見ると、どちらもJRの駅からは同じ位の距離です。行き方も分かりやすい。
僕の心の中では橋を渡った「カフェyou」が本命でした。そこでコーヒーを飲んでみようか、と入り口付近で躊躇した位です。
「よし、youは後回しにして、まずはサンエコー(浜ボールの1階)で練習だ。」
そう思った僕はまずサンエコーの電話番号を調べてTEL。

 

「はい、」
「あの、サンエコーさんですか?」
「は?」 とてもぶっきらぼうなオバさんの声です。まず店名とか名乗りません。
「あの、そちら喫茶店のサンエコーさんですよね?」
「ああ、はいはい」 ようやく理解。

その後の会話はいちいち書きませんが、「これが客商売の応対だろうか?」と思わざるを得ないオバはん(本当はババアと言いたい)でした。
しかし、僕が、 「夕方6時から夜9時くらいの間、6人席二つほど使って、英会話の勉強会みたいなのをしたいのですが。まあ、フリートーク、あ、いや、単にお喋りをするだけなんですがね。お金取りますが」 と説明すると、
「ああ、その時間はヒマだから全然大丈夫よ。昼はサラリーマンとかが来て忙しいけど、夜はひまだから」
と速攻OK。(あんた雇われじゃないのか?)
(ここがちょっと不安)。
「え、平気ですか?」
「ええ、何時でもどうぞ。あ、でもコーヒーとか頼んでくれるわよね」
「ええ、もちろん」
実は内容が上手く伝わっていないんじゃないかと思うくらいあっさりOKでした。

*

 僕の構想では、コーヒーとかドリンクは一杯は自分で頼んでもらって、でもその分多少時間料金が安い形で考えていました。例えば、コーヒーを400円で頼むけど、1時間800円。1時間なら1200円でチョイ他より高いけど、場所と内装とかで勘弁。あとちょいとレッスンめいた内容も入れていくつもりですし。2時間いたら2000円で普通の値段。(まあ1時間は水ばかり飲む事になりますが)。
でもこれも店との交渉次第で、融通が利くかも。 その店では平日は昼間は忙しいけど、夕方以降はあまりが客いなくて、56席もあるので10人や20人は全く問題ないとの事でした。しかも土曜はヒマ。日曜は休みだそうです。(日曜休みって事は、1日コースとかで借りきれるじゃん)と思いました。
いやあ、あまり期待していなかった所で思わぬ結果。行って良かった。ふぅー。

その後、本命の橋を渡った所の喫茶店「カフェyou」に電話しました。
いろいろ聞くと、そこは営業時間が夜8時までと言う事でした。ちょっと早過ぎます。まさか2テーブルのために1時間営業時間を延ばす事は無いですよねぇ?と思わせぶりに聞いたところ、
「まあ、それはちょっと無理かも知れません」と言われてしまいました。丁寧にお断り、と言う感じが聞き取れました。
とりあえずここまで。基本的に、やるだけやった。

*

まあ、 こんな風に僕は今日やるべき事は終わったと思い、ビールを飲みながら今この文章を書いているわけです。
昔営業をやっている頃散々言われた事ですが、
「やってみなくちゃ分からないんだよ!」
と言う上司の怒鳴り声が思い出されます。とかく僕みたいな頭でっかちな人間はやる前に予想して、勝手に結論を出しがちですが、本当にやってみると必ず予想外の違うものが見つかるのですよね。確かにやってみて、やっぱり思った通りだって事もありますが、それでもやってみた結果か、勝手に考えた結論かは他人への説得力も自分への確信も大きく違います。
そう考えると、Hさんの言われる「歌声喫茶」案には全く行動を示さずに決め付けてしまって、申し訳ないのですが、いろいろな意味でリスクが大きいので。。。すみません。

「ええ?! そりゃ無理だわ。無理無理。いやあ、それは無理よぉ!」
初めはあれだけ乗り気だったサンエコーのおばさんは、声高に無理を連発しました。

僕は後日さんエコーさんへの提案書を作って持って行ったのです。それを読むなり「無理」の連発。
30分余りの説明で、僕としてはかなりサンエコーさんに有利な利益になる提案をした積りでした。
毎日20人以上の客が見込めるだろう事、内装は僕の方の費用できれいにする事、休みである日曜は一日1万円で借りる事。どれもプラスになる事ばかりだと思いました。その代わり看板を出させて欲しいなどの要望もありました。
しかし、おばさん(ババア)はそれを聞いて次第に難色を見せました。
と言うよりきっぱりと断わってきました。何故かというと、そのおばさんは店の責任者ですがオーナーではなかったのです。つまり僕の説明で、自分の店が乗っ取られるような感じがしたに違いありません。
前日には協力者のAさんにも来てもらって、一緒に見ながら場所的に1階というのが良いし、中は見えるし、悪くないのではと言う事で交渉に来たのでした。

その後数分説得を試みましたが、
「それならどこかご自分でお店を借りたほうが良いんじゃないですか?」と。
(それが出来ないから相談してるんじゃん)口には出せませんでした。
「私、ちょっと予定があるからこれで」 とおばさんは席を立ちました。
(おい、ちょい、待て!まだ終わってない!)口には出せませんでした。

「うーん」しばらく僕は頼んだアイスコーヒーをすすりながら考えました。基本的におばさん(ババア)が店を任せられているでしょうから、オーナーを探して直談判したところで、おばさん(ババア)に相談するでしょう。

その後僕はもう一つの喫茶店(カフェyou)もあたろうかどうか迷いました。しかし、どうも同じ結果が待っていそうで、行く気になれませんでした。
残るは秋葉原のカラオケバーか。考えて見ると、だいたい他人の店の中で商売やろうと言う事に無理がある気がします。 帰ってから何も案が浮かばず、2日ほど何もせず布団の中からほとんど出ずで寝てばかりいました。


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